专利摘要:
流体加熱装置は、入口から出口までの流体の流路を有し、流路に沿って複数の加熱セクションが配置されている。各加熱セクションは、少なくとも1対の電極であり、その電極間を、電流が流体を介して流され、流路に沿った流体通過の間、流体が抵抗加熱される。前記加熱セクションのうちの少なくとも1つは、複数の電気的に分離可能なセグメントから成る分割型電極を有している。これによって、分割型電極の有効なアクティブ領域は、セグメントを選択的に有効にすることによって制御することができる。コントローラは、各加熱セクションによって流体に供給されるべき必要な電圧と電流を決定し、温度に伴う流体導電率の変化だけでなく入力の導電率を考慮する。コントローラは、分割型電極の選択されたセグメントを有効にし、流体に、分割型電極による所望の電流と電圧を供給する。
公开号:JP2011511919A
申请号:JP2010545333
申请日:2009-02-11
公开日:2011-04-14
发明作者:イスラエルソーン,セドリック;エイケン,ロバート;コーネリス ヴァン
申请人:マイクロヒート テクノロジーズ ピーティーワイ リミテッド;
IPC主号:F24H1-10
专利说明:

[0001] 関連出願との相互参照
本出願は、2008年2月11日出願のオーストラリア特許仮出願第2008900634号からの優先権を主張し、ここに参照によってその内容を組み込んだものとする。]
[0002] 本発明は、流体を急速に加熱する装置、システム、及び方法に関し、特に、電気エネルギーを用いて流体を急速に加熱する装置、システム、及び方法に関する。]
背景技術

[0003] 様々な形態の給湯システムが、先進国における極めて多数の住宅及び職場に設置されている。いくつかの国では、水の加熱用の最も一般的なエネルギー源は電気である。]
[0004] もちろん、一般に知られているように、化石燃料を燃焼させることによる発電は、汚染及び地球の温暖化に深く関わっている。例えば、1996年には、米国における最大の電気消費セクタは家庭であり、発生するすべての炭素排出量の20%を占めていた。この電気消費セクタからの全炭素排出量のうちで、63%は、このセクタ用の電気を生成するのに用いられる化石燃料の燃焼に直接帰属するものであった。]
[0005] 先進国では、電気は今や、住宅に日常不可欠なものとみなされており、1990年以来、世帯当たり電気消費量が年当たり約1.5%の率で増加しているため、住宅セクタの電気消費量の予想される増加は、炭素排出物の固定化及び京都議定書の目標を満たすことに関する論争における中心的な課題になっている。]
[0006] 1982年から1996年まで、米国の世帯数は、年当たり1.4%の率で増加し、同じ期間の住宅電気消費量は、年当たり2.6%の率で増加した。したがって、米国の世帯数は、2010 年までに毎年1.1% 増加すると見込まれ、同じ期間の住宅電気消費量は、毎年1.6% の率で増加すると予想されている。]
[0007] 1995年に、世界全体で約4000万戸の世帯が電気給湯システムを使用していると推定された。電気給湯システムの最も一般的な形態は、水が所定の温度まで時間をかけて徐々に加熱される貯蔵タンクを含んでいる。貯蔵タンクの水は、水が貯蔵タンクから汲み出され冷たい給水で補充されるときに所定の温度に維持される。一般に、貯蔵タンクは、主電源に接続され、動作がサーモスタットまたは温度監視装置によって制御される浸漬電気抵抗加熱素子を含んでいる。]
[0008] 電気温水貯蔵システムは一般に、消費者が将来のある時点まで温水を必要としないにもかかわらず、水を貯蔵し、使用に必要な温度よりも高い所定の温度まで加熱するという原理に基づいて動作するため、エネルギー効率が低いとみなされている。熱エネルギーが貯蔵タンクの温水から失われるので、この水を所定の温度まで再加熱するにはさらに電気エネルギーを消費する必要がある。結局、消費者が温水を必要としない期間はかなり長い。しかし、この期間、電気温水貯蔵システムは、消費者がいつか温水を必要とするときのために備えて水を加熱するためにエネルギーを消費し続ける。]
[0009] 水温が短期間内に所定のレベルに達するように水を急速に加熱すると、システムは、温水を貯蔵している結果として必然的に生じる非効率を避けることができる。現在、天然ガスやLPG(液化石油ガス)などのガスと電気の両方をエネルギー源として用いる急速加熱すなわち「瞬間」給湯システムが利用可能である。天然ガスおよびLPGの場合、これらは、これらの燃料に点火することによって流体に対して十分な熱エネルギー伝達を行い、かつ流体の温度を制御された条件の下で比較的短時間内に十分なレベルまで上げることができるため、流体の急速加熱に特に適した燃料源である。]
[0010] しかし、水の急速加熱に天然ガス燃料源を用いることはできるが、これらの燃料源は容易に得られるとは限らない。これに対して、電源は、先進国におけるほとんどの世帯で容易に利用できる。]
[0011] その他の既存の電気「瞬間」給湯システムがある。加熱の1つの方法は、熱ワイヤシステムとして知られており、それでは、ワイヤが非導電性の環境またはハウジングに配置されている。動作時には、水は、ワイヤまたはワイヤハウジングに接触し且つ非常に近接して、環境の中またはワイヤハウジング上を通過する。通電されているワイヤは結果として熱くなり、それによって熱エネルギーが水に伝達される。制御は一般に、水の出力温度を監視し、この温度を所定の温度設定と比較することによって行われる。水の監視された出力温度に応じて、水温が所望の温度設定に達するまでワイヤに制御された電圧が印加される。]
[0012] 熱ワイヤ型システムは、温水の貯蔵に伴うエネルギー非効率を回避するが、残念なことに他のいくつかの欠点を有している。特に、ワイヤを周囲の水の温度よりもずっと高い温度まで加熱する必要がある。このことは、炭酸カルシウムや硫酸カルシウムのような通常水中に様々な濃度で存在する溶解した塩の結晶を形成させるという不利な効果を有する。水に直接接触するワイヤまたはハウジングの高温領域は、これらの種類の結晶の形成を引き起こすのに適した環境を与え、その結果、ワイヤまたはハウジングが「固化」し、したがって、ワイヤから周囲の水への伝熱効率が低下する。チューブは、通常直径が比較的小さいので、結晶の形成は、チューブを通る水の流量を減少させるおそれがある。さらに、熱ワイヤ型システムは、効果的動作のために比較的高い水圧を必要とし、したがって、これらのシステムは、比較的低い水圧を有するか、又は水のピーク使用時に水圧が頻繁に低下する可能性のある領域では有効に使用できない。]
[0013] さらに別の提案された瞬間給湯システムは電磁誘導システムであり、変圧器と同様に機能する。この場合、変圧器の2次巻線に誘導された電流は、2次巻線を加熱させる。ここで発生する熱は、水を、2次巻線を囲む水ジャケット内を循環させることによって散逸させられる。加熱された水はその後、使用のためシステムから出される。制御は一般に、水ジャケットからの水の出力温度を監視し、この温度を所定の温度設定と比較することによって行われる。水の監視出力温度に応じて、1次巻線に印加される電圧を変化させることができ、それによって、水温が所望の温度設定に達するまで2次巻線に誘導される電流が変化する。]
[0014] 電磁誘導方式のシステムは、温水の貯蔵に伴うエネルギー非効率を回避するが、他のいくつかの欠点も有している。特に、2次巻線を周囲の水の温度よりも高い温度まで加熱する必要がある。これは、上述と同様の、溶解した塩の結晶を形成させる効果を有する。2次巻線と周囲の水ジャケットとの間の隙間は一般に比較的狭いので、結晶の形成は、ジャケット内を通る水の流量を減少させるおそれがある。さらに、2次巻線に磁界が発生し高電流が誘導される結果、許容できないレベルの電気雑音またはRF雑音が生じる可能性がある。この電気雑音またはRF 雑音は、抑圧または遮蔽するのが困難であることがあり、この電磁場の範囲内の電磁場の影響を受けやすい他の装置に影響を与える。]
[0015] 本明細書に含まれる文献、法令、機材、装置、物品などについての議論は、本発明の背景を与えるためのものに過ぎない。これらの事項のどれか又はすべてが、本出願の各請求項の優先日よりも前に存在していたために、従来技術の基礎の一部を形成するか、または本発明に関連する分野における常識であったことを認めるものとみなされてはならない。]
[0016] この明細書全体を通じて、用語「含む(“comprise”)」、又は「含む("comprises"又は"comprising")」などの変形体の用語は、記載された要素、数値又はステップ、或いは要素、数値又はステップのグループの包含を意味し、その他の要素、数値又はステップ、或いは要素、数値又はステップのグループの排除を意味するものではないことが理解されよう。]
課題を解決するための手段

[0017] 第1の態様によれば、本発明は、流体を加熱する方法を提供する。本方法は、
入口から出口までの流路に沿って前記流体を通過させるステップであって、
前記流路は、第1の加熱セクションを通過する流体が続いて第2の加熱セクションを通過するように前記流路に沿って配置された、少なくとも前記第1および第2の加熱セクションを含み、
各加熱セクションは少なくとも1対の電極を含み、これらの電極間では、電流が前記流体を介して流され、前記流路に沿った流体通過の間に前記流体を抵抗加熱し、そして、
前記加熱セクションのうちの少なくとも1つは少なくとも1つの分割型電極を含み、
前記分割型電極は、複数の電気的に分離可能なセグメントを含み、その結果、前記セグメントを選択的に有効にすることによって、分割型電極の有効なアクティブ領域が、前記分割型電極に電圧が印加されると流れる電流が前記有効なアクティブ領域によって決まるように、制御可能となる、前記流体を通過させるステップと、
前記入口で流体の導電率を測定するステップと、
前記流体温度を第1の所望の量だけ上げるために、前記第1の加熱セクションによって前記流体に供給されるべき必要な電圧と電流を、測定される流体の導電率から求めるステップと、
前記第1の加熱セクションの動作の結果として生じる変化した流体の導電率を測定するステップと、
前記流体温度を第2の所望の量だけ上げるために、前記第2の加熱セクションによって前記流体に供給されるべき必要な電圧と電流を、前記変化した流体導電率から求めるステップと、
前記分割型電極によって所望の電流と電圧が供給されるように前記分割型電極のセグメントを有効にするステップと、を含む。]
[0018] 第2の態様によれば、本発明は、流体を加熱する装置を提供する。本装置は、
入口から出口への流体の流路と、
第1の加熱セクションを通過する前記流体が続いて第2の加熱セクションを通過するように前記流路に沿って配置された少なくとも前記第1および前記第2の加熱セクションであって、
各加熱セクションは少なくとも1対の電極を含み、これらの電極間では電流が前記流体を介して流され、前記流路に沿った流体通過の間に前記流体を抵抗加熱し、そして、
前記加熱セクションのうちの少なくとも1つが少なくとも1つの分割型電極を含み、
前記分割型電極は、複数の電気的に分離可能なセグメントを含み、その結果、前記セグメントを選択的に有効にすることによって、分割型電極の有効なアクティブ領域が、分割型電極に電圧が印加されると流れる電流が前記有効なアクティブ領域によって決まるように、制御可能となる、前記少なくとも第1および第2の加熱セクションと、
入口で流体の導電率を測定するための導電率センサーと、
前記流体温度を第1の所望の量だけ上げるために、前記第1の加熱セクションによって前記流体に供給されるべき必要な電圧と電流を、測定される流体導電率から求め、
前記第1の加熱セクションの動作の結果として生じる変化した流体導電率を測定し、
前記流体温度を第2の所望の量だけ上げるために、前記第2の加熱セクションによって前記流体に供給されるべき必要な電圧と電流を、前記変化した流体導電率から求め、そして、
前記分割型電極によって所望の電流と電圧が供給されるように前記分割型電極のセグメントを有効にするコントローラと、を含む。]
[0019] 分割型電極を設け、分割型電極のセグメントを選択的に有効にすることによって、本発明は、その加熱セクションが動作する電圧/電流の体制に対して制御を行う。これによって、本発明の実施形態は、異なる場所や異なる時間の間の流体の電気伝導度の変動性に対して、電圧と電流の制限内に留まりながら、より良い適合性を示すことが可能となる。]
[0020] 本発明の好ましい実施形態では、流体の導電率の変化に対して、流入する流体の導電率の測定値に応じてほぼ絶えず対応される。流体の導電率は、1つまたは複数の加熱セクションの1つまたは複数の電極の両端に電圧が印加されたときに流れる電流を参照することによって求めてもよい。]
[0021] 流体の導電率の変化によって、システムによって流される電流の量が変化する。本発明の好ましい実施形態では、測定された導電率の値を用いて、システムを動作させる前に、先ず電極セグメントの確立した相応の組合せを選択することによって、このような変化によってピーク電流が定格値を超過するのを防止する。このような実施形態においては、具体的には、選択された電極セグメントの総表面積が算出され、システムの定格最大電流値が超過されないことを保証する。]
[0022] 本発明のさらに好ましい実施形態では、測定される流体の導電率が利用され、システムが動作するようになっている許容可能な流体の導電率の所定の限度の違反が発生しないことを保証する。]
[0023] 本発明の好ましい実施形態では、各加熱セクションは、分割型電極を含む。このような実施形態では、各加熱セクションの有効電極面積は、その加熱セクションの分割型電極のセグメントを選択的に有効にすることによって制御することができる。]
[0024] あるいは、各分割型電極が、望ましくは、様々なサイズのセグメントに分けられ、所望の有効面積の選択の正確度が向上するように、セグメントの組合せの選択を可能にする。たとえば、分割型電極が3つのセグメントに分けられる場合、セグメントは、望ましくは1:2:4の比率で相対的な有効面積を有する。つまり、それぞれ、セグメントは望ましくは全体の有効電極面積の7分の4、7分の2、及び7分の1を構成する。このような実施形態においては、3つの電極セグメントを適切に有効にすることによって、7つの利用できる有効面積のいずれか1つを選択することができる。他のセグメント面積比率及びセグメントの数を規定してもよい。]
[0025] 好ましい実施形態において、分割型電極の各電極セグメントは、流体の流れの方向にほぼ垂直に延在し、ほぼ全流体の流路に亘る流体が抵抗加熱される。]
[0026] さらに、電極セグメントの選択は、望ましくは、ピーク電流の限度が超過されないことを保証するように、実行される。このような実施形態においては、入口の導電率の測定することによって、そのような電流の限度が問題なく充たされない場合、装置の動作を停止することが可能となる。]
[0027] 流量がほぼ一定ではないか、または未知である実施形態において、望ましくは、流体の流量メータが設けられ、様々な流量の下で電流、電圧、及び電極セグメントの有効化の適切な制御の決定を支援する。]
[0028] さらに、複数の加熱セクションを設けることによって、本発明では、各加熱セクションが、流体温度の上昇による流体の電気伝導度の変化を考慮に入れるように動作することが可能となる。たとえば、水の導電率は、温度とともに増加し、平均して、摂氏1度に付きおよそ2%に増加する。流体が、大きい摂氏度数差で、たとえば室温から摂氏60度または90度まで、加熱される場合、入口の流体導電率は出口の流体導電率と大幅に異なる場合がある。流路に沿って連続した加熱セクションで順次流体を抵抗加熱することによって、各加熱セクションが制限された温度範囲内で動作することが可能となる。このように、各加熱セクションは、全温度範囲に亘って単一または平均の導電率の値に関して電圧と電流を適用しようとすることよりむしろ、その制限された温度範囲内で流体の導電率に適用できる電圧と電流を使用してよい。]
[0029] 本発明の実施形態は、望ましくは、出口で流体温度を測るために下流の流体温度計を更に含み、流体加熱のフィードバック制御を可能とする。]
[0030] 好ましくは、各加熱セクションは、間を流体の流路が通るほぼ平坦な電極を含む。あるいは、各加熱セクションは、環状横断面のスペースを含む流体の流路を有する、ほぼ同軸円筒形電極かまたは平面電極を含んでよい。流体の流路は、流体のために複数の平行な流路を規定してもよい。]
[0031] 一実施形態において、第2の温度測定手段は、第1および第2の加熱セクションの間で流体の温度を測定し、制御手段は、測定される温度とそれぞれの加熱セクションの所望の流体温度上昇に従って、第1および第2の加熱セクションに対する電力を制御する。]
[0032] 本発明の他の実施形態は、3つ以上の加熱セクションを含んでよく、各セクションは入口と出口を有し、直列に接続され、そして、制御手段は、先ず測定された流入する流体の導電率に従い、電極セグメントを選択し、そして、各セクションの測定された入口及び出口温度と、各セクションに対する所定の所望の温度差とに従って各セクションの電極対に対する電力を制御する。]
[0033] 本発明の好ましい実施形態では、制御手段は、AC本線供給電圧から選択された全波周波(full-wave cycles)を供給することによって、各加熱セクションの電極対に様々な電圧を供給する。たとえば、全波周波はパルス制御システムによって決定され、AC本線供給電圧周波数の整数分の1(integer fraction)であるサイクル周波数で供給してよい。その結果、電極セグメントの選択された組合せに供給される電力の制御は、単位時間当たりの制御パルスの数を変えることを含む。]
[0034] 出口流体の所望の温度は、調整可能な制御手段を介してユーザによって調整することができる。]
[0035] 任意の電極セット内を通過する流体の体積は、望ましくは、内部に於いて流体が電極にさらされる送水路の寸法を測定し、流体流と関連して考慮することによって求められる。]
[0036] 同様に、流体の流路を通る流体の流量を参照することによって、所与の体積の流体が電極から電力を受けている時間を求めることができる。流体の温度上昇は、流体に印加される電力の量に比例する。流体の温度を既知の量だけ上昇させるのに必要な電力の量は、加熱される流体の質量(体積)および送水路を通る流体の流量に比例する。流体を介して流れる電流の測定値は、電気伝導度又はその流体の導電率の尺度として用いてよく、したがって、印加電力を一定にまたは所望のレベルに維持するのに必要な印加電圧の必要な変化の制御と管理と共に、有効にするべきセグメントの選択が可能になる。電気伝導度、したがって加熱中の流体の導電率は、温度の上昇と共に変化し、したがって、流体流の経路に沿った導電率の勾配が生じる。]
[0037] 流体の本体の温度を上昇させるのに必要なエネルギーは、2つの関係を組み合わせることによって求めることができる。]
[0038] 関係(1)
エネルギー=比熱容量×密度×体積×温度変化
または
流体の本体の温度を上昇させるのに必要な単位時間当たりのエネルギーは、以下の関係によって求めることができる。
電力(P)=比熱容量(SHC)×密度×体積(V)×温度変化(Dt)/ 時間(T)]
[0039] 分析のために、水の比熱容量を、たとえば、温度0℃ から100℃ の間で定数とみなしてもよい。水の密度は1に等しく、密度も定数と考えてよい。したがって、単位質量の水の温度を1秒で1℃ 変化させるのに必要なエネルギーの量は、定数とみなされ、「k」と示してよい。体積/時間は、流量(Fr )の等価量である。したがって、流体の本体の温度を上昇させるのに必要な単位時間当たりのエネルギーは、以下の関係によって求めることができる。
電力(P)=k ×流量(Fr)×温度変化(Dt)/ 時間(T)]
[0040] したがって、必要な温度変化が既知である場合、流量を求めることができ、必要な電力を算出することができる。]
[0041] 通常、ユーザが温水を必要とするとき、給水栓が操作され、したがって、水が流体の流路を流れる。この水の流れは流量計によって検出してよく、この流れによって加熱シーケンスを開始することができる。入口の水の温度を測定し、システムから出力される水の事前に設定された所望の温度と比較することができる。これら2つの値から、入口から出口までの水温の必要な変化を求めることができる。]
[0042] もちろん、分割型電極セクションの入口の水の温度を経時的に繰返し測定してよく、測定された入口の水温の値が変化するに従い、分割型電極セクションの入口から出口までの必要な温度変化の計算値をそれに応じて調整することができる。同様に、温度、鉱物含有量などの変化に応じて、電気伝導度、したがって、流体の導電率が経時的に変化する可能性がある。したがって、流体を流れる電流が変化し、結果として水に印加される電力が変化する。そして、これは、セクション内の分割型電極のセグメントを選択的に有効または無効にすることによって制御してよい。加熱セクションの温度出力を経時的に繰返し測定し、これらの出力を計算された出力温度値と比較することによって、繰返し計算を行い、電極に印加される電圧を絶えず最適にすることができる。]
[0043] 好適な一実施形態では、マイクロコンピュータ制御の管理システムによって提供される計算手段を用いて、加熱セクションの入口と出口との間の所望の温度変化をもたらす電力の値を求め、水の導電率に対する変化の効果を測定し、それによって有効にする適切なセグメントを選択し、所与の流量に対して印加する必要のある電圧を算出することによって、電極間を通過する流体に印加すべき電力が求められる。]
[0044] 関係(2)電力の制御
本発明の好ましい実施形態では、各加熱セクション内の電極間を、従って、流体内を流れる電流が測定される。加熱セクションの入力温度および出力温度も測定される。電流および温度を測定することにより、マイクロコンピュータ制御の管理システムの計算手段は、流体の温度を所望の量だけ上昇させるために各加熱セクション内の流体に印加する必要のある電力を求めることができる。]
[0045] 一実施形態では、マイクロコンピュータ制御の管理システムによって提供される計算手段は、各加熱セクションの分割型電極間を通過する流体に印加すべき電力を求め、各分割型電極内のどのセグメントを有効にすべきかについて選択し、そして所望の温度変化を起こすのに印加する必要のある平均電圧を算出する。]
[0046] 下記の関係(2)は、印加すべき電力をできるだけ正確にほぼ瞬時に計算するのを容易にする。給湯システムに適用される場合、これによって、他の場合には水を要求温度で供給する前に先ずシステムを通過させるのに必要になる余計な水の使用が無くなる。これによって、水又は他の流体を節約することが可能となる。]
[0047] 好ましい実施形態では、計算手段は、電極間を通過する流体に供給すべき電力を求めた後、次に、以下のように各電極セクション(ES)に印加すべき電圧を算出することができる。各電極セクションに必要な電力が算出され、そして電極(n)に流れる電流が測定される(その電流は、分割型電極では、分割型電極セクションの有効にされたセグメントによって流される全電流から成る)と、次のようになる。]
[0048] 関係(2)
電圧ESn[Vappn]=電力ESn[Preqn]/電流ESn[Isn]
Vappn=Preqn/Isn
初期加熱シーケンスの一部として、電極間を通過する流体の初期導電率を求めるために印加電圧を比較的小さな値に設定してよい。電極に電圧を印加すると、電流が、電極間を通過する流体を経由して流れ、したがって、流体の導電率を求めることができる。これは、流体の導電率は流体を経由して流れる電流に正比例するからである。したがって、各加熱セクション内の電極間を流れる流体に供給すべき電力を求めた後、各加熱セクション内の電極間を流れる流体の温度を必要な量だけ上昇させるためにこれらの電極に印加すべき必要な電圧を求めることが可能である。流体によって流される瞬時電流は好ましくは、流体の流路に沿って変化に関して、連続的に監視される。送水路に沿った任意の位置で流れる瞬時電流の変化は、電気伝導度または流体の導電率の変化を示す。電極セクション内の電極間を通過する流体に見られる導電率の様々な値は事実上、加熱流路に沿った比導電率の勾配を定める。]
[0049] 好ましくは、様々なパラメータが連続的に監視され、計算が連続的に実行され、流体に供給すべき電力と電極に印加すべき電圧とが求められ、流体の温度を所与の期間内に、事前に設定された所望の温度に上昇させる。]
図面の簡単な説明

[0050] 本発明の一実施形態による流体加熱システムの略ブロック図である。
3つのセグメントを含む分割型電極の斜視図である。
3つの加熱セクションを通る流体の流路の概略図であり、各加熱セクションは3つのセグメントに分割される1つの電極を含む。]
実施例

[0051] 次に、本発明の実施例を、添付の図面を参照して説明する。]
[0052] 図1は本発明の一実施形態による流体加熱システム100の略ブロック図であり、そこでは、水が本体112の中を流される。本体112は望ましくは、合成プラスチック材料のような非導電性の材料で作られる。しかし、本体112は、導電性を有する銅管などの金属製送水管に連結される可能性が高い。したがって、図1に示す接地メッシュグリッド114が本体112の入口及び出口に含められ、装置100に接続された任意の金属配管を電気的に接地している。接地グリッド114は理想的には、本実施形態の加熱システムが設置された電気設備の接地に接続される。接地メッシュグリッド114は、装置100を通過する水を介して電極から電流を流すことが出来るので、制御システム内の漏電保護及び/または漏電遮断器(RCD)を作動させることができる。この実施形態の特に好ましい形態では、システムは漏電回路保護装置を含んでいる。] 図1
[0053] 出口栓(図示せず)が開けられると、水は、流路の矢印102で示されるように、本体112の中を流れる。]
[0054] 流路を規定するチューブ112には、それぞれ電極セット116、117、118から成る3つの加熱セクションが設けられている。電極材は、適切な金属、または、導電性プラスチック材又は炭素含浸材などの非金属導電材であってよい。電極は、化学反応及び/又は電気分解を最小限に抑える材料から選択されることが重要である。]
[0055] 各電極対の分割型電極は、分割型電極116a、117a及び118aであるが、別々の電圧源電力制御装置Q1,Q2,...,Q9を通して、共通のスイッチド帰還路119に接続され、各電極対の他方116b、117b及び118bは、それぞれ、入力の単相または3相電圧源121、122、及び123に接続されている。個々の電圧源電力制御装置Q1、Q2、…Q9は、マイクロプロセッサ制御システム141によって提供される電力管理制御に従って、共通の帰還路を切り替える。個々の加熱セクション116、117、及び118に供給される合計電流は、それぞれ、電流測定装置127、128、及び129によって測定される。電流測定値は、電力供給コントローラとして動作するマイクロプロセッサ制御システム141に対して、入力インターフェース133経由で入力信号として供給される。]
[0056] マイクロプロセッサ制御システム141はまた、チューブ112内に設置された流量測定装置104と、ユーザが所望の出力流体温度を設定できる温度設定装置(図示せず)とから入力インターフェース133経由によって信号を受信する。任意の電極セット内を通過する流体の体積は、内部に於いて流体が電極にさらされる送水路の寸法を事前に測定し、流体流と関連して考慮することによって正確に求めることができる。同様に、所定の流体の体積が電極から電力を受けている時間は、送水路を通る流体の流量を測定することによって求めることができる。流体の温度上昇は、流体に印加される電力の量に比例する。流体の温度を既知の量だけ上昇させるのに必要な電力の量は、加熱される流体の質量(体積)および送水路を通る流体の流量に比例する。流体を介して流れる電流の測定値は、電気伝導度又はその流体の導電率の尺度として用いてよく、したがって、印加電力を一定に維持するのに必要な印加電圧の必要な変化を求めるのを可能にする。電気伝導度と、したがって加熱中の流体の導電率は、温度の上昇と共に変化し、したがって、流体流の経路に沿った導電率の勾配が生じる。]
[0057] マイクロプロセッサ制御システム141はまた、信号入力インターフェース133経由で、チューブ112への入力流体の温度を測定する入力温度測定装置135と、チューブ112を出る流体の温度を測定する出力温度測定装置136と、加熱セクション116と117の間で流体温度を測定する第1の中間の温度測定装置138と、そして、加熱セクション117と118の間で流体の温度を測定する第2の中間の温度測定装置139とから信号を受信する。]
[0058] 本実施形態の装置100は、さらに、装置が設置される特定の場所に起因するかまたは1つの場所で時々起こるかどうかに関係なく、流体の導電率における変化に適応することができる。これに関して、入力流体の導電率センサー106が、流体の流路112の入口で絶えず流体の導電率を測定する。流体の導電率が変化すると、所与の印加電圧に対して各電極に流れる電流量が変化する。この実施形態ではそのような変化を監視して、装置が、システムを機能させる前に、先ず測定される導電率の値を用いて電極セグメントの相応した組合せを選択することによって、所望のレベルの電流を流すことを保証する。各電極116a、117a、118aは3つの電極セグメント、116ai、116aii、116aiii、117ai、117aii、117aiii、118ai、118aii及び118aiiiに分割される。それぞれの電極ごとに、aiセグメントは代表的には電極のアクティブな領域のおよそ7分の1を形成するように作られ、aiiセグメントは代表的には電極のアクティブな領域のおよそ7分の2を形成するように作られ、そして、aiiiセグメントは代表的には電極のアクティブな領域のおよそ7分の4を形成するように作られる。従って、適切なセグメントの選択、またはセグメントの適切な組合せの選択によって、電極の有効面積を、電極面積として利用できる7個の値の任意の1つにすることができる。従って、高伝導性の流体に対しては、より小さな電極面積を選択し、所定の電圧に対して電極に流れる電流が、所望または安全なレベルより増大できないようにしてよい。逆に言えば、弱伝導性の流体に対しては、より大きな電極面積を選択し、同じ所定の電圧に対して、適切な電流が流され、流体に対して所望の電力を移送してよい。セグメントの選択は、電力スイッチング装置Q1、…Q9を必要に応じて作動させるか停止することによって、容易に行うことができる。
具体的には、特に、選択される電極セグメントの総表面積が算出され、システムの定格最大電流値が超過されないことを保証する。]
[0059] マイクロプロセッサ制御システム141は、様々な監視入力を受け取り、電極のアクティブ領域の選択と所望の電極対の電圧及び電流とに関して、必要な計算を実行し、送水路112の中を流れる流体に供給すべき算出された電力を供給する。マイクロプロセッサ制御システム141は、電極対116、117、118の各々に接続されている3つの別々の位相の各々からの電圧パルス供給を制御する。各パルス電圧供給は、マイクロプロセッサ制御システム141から電力スイッチング装置Q1、…Q9への別々の制御信号によって個々に制御される。]
[0060] したがって、マイクロプロセッサ制御システム141内のソフトウェア・プログラム制御下の計算手段は、マイクロプロセッサ制御システム141が代表的な入力信号を受信する様々なパラメータに基づいて、電力スイッチング装置によって必要とされる制御パルスを算出し、送水路22を流れる水に必要な温度変化を与えるように必要な電力を供給し、その結果、加熱された水がユーザ制御の温度装置によって設定された所望の温度で送水路22から出力されることが理解されよう。]
[0061] ユーザが温度設定装置を用いて所望の出力水温を設定すると、その設定値は、マイクロプロセッサ制御システム141によって取り込まれ、変更または再設定されるまでシステム・メモリに記憶される。好ましくは、メモリに50℃という所定のデフォルト値が保持され、温度設定装置は温度設定値を視覚的に示してよい。マイクロプロセッサ制御システム141は、それ以上水を加熱することができなくなる最高温度値を表す、温度設定装置向けの事前設定の最大値を有してよい。したがって、温度設定装置の値は最大設定値を超えることはできない。システムは、何らかの理由で、出力温度装置136によって検知された温度が設定最高温度よりも高くなった場合、システムが直ちにシャットダウンされ停止されるように構成してよい。]
[0062] マイクロプロセッサ制御システム141は、繰り返し一連の検査を実行し、
(a)出口での水温が最高許容温度を超えておらず、
(b)漏電が所定の設定値を超えておらず、
(c)システム電流がシステムの事前に設定された電流制限を超えていない
ことを確実にする。]
[0063] これらの検査は、装置が動作している間繰り返し実行され、いずれかの検査によって制御限界を超えていることが判明した場合、システムは直ちに停止される。初期システム検査の結果が肯定的である場合、送水路112を流れる水の温度を所望の量だけ変化させるために水に印加しなければならない必要な電圧を求める計算が実行される。次いで、算出された電圧が電極対116、117、118に印加され、水が送水路112を流れるときに水温を急速に上昇させる。]
[0064] 送水路112を流れる水の温度が送水路の入口端部から上昇していくと、導電率が温度の上昇に応じて変化する。中間の温度測定装置138と139、及び出力温度測定装置136は、電極セット116、117、118それぞれを含む送水路112の3つの加熱セクション内の増分温度上昇を測定する。次いで、それぞれの電極対116、117、118の両端間に印加される電圧を、送水路112に沿って均等な温度上昇が起こるようにして、電極セット116、117、118の各々によって入力される電力を実質的に一定に維持し、且つ135での入力温度測定と136での出力温度測定との間の水の加熱における効率及び安定性を最大にするように、水の導電率の変化を考慮して変化させることができる。流れる水に供給される電力は、必要な電力に応じて作動させた電力スイッチィング装置Q1...Q9によって供給される制御パルスを制御することによって変化させる。これは、個々の電極対116、117、118によって水に供給される電力を増減する働きをする。]
[0065] システム100は、絶え間なく導電率センサー106をポーリングし、そして、電流測定装置127、128、及び129と温度測定装置135、136、138、及び139に照会することによって、繰り返し水の導電率の変化を監視する。水温上昇の変化、即ち、チューブ112に沿って検出される水温の変化、あるいは水によって流される検出電流の変化によって生じる、システム内の水の導電率の値のなんらかの変化によって、計算手段は、電極対の両端に印加すべき修正された平均電圧値を算出する。流入する水の導電率の変化によって、マイクロプロセッサ制御システム141は、設定した最大電流値が超過されないように、変更した組み合わせの電極セグメント116ai、116aii、116aiii、117ai、117aii、117aiii、118ai、118aii、118aiiiを選択的に有効にする。システム電流、個々の電極電流、電極セグメントの選択、及び水温のそのような変化に対する間断のない閉ループ監視によって、個々の電極セグメントに印加すべき電圧の再計算が行われ、システムは、加熱システム100を流れる水に比較的一定で安定な電力を供給することができる。個々の分割型電極セクションを通り抜ける流体または水の導電率の変化は、このように個々に管理することができる。したがって、システムはシステム全体に亘って結果として生じる導電率勾配を効果的に制御・管理することができる。このように、この実施形態では、変化する温度と溶解した化学物質及び塩類の変化する濃度とに起因する流体または水の電気伝導度の変化と、そして、流体または水の加熱による流体または水の電気伝導度の変化とに対して、所望の量だけ流体または水温を上げるときに可変な電圧を変更して導電率の変化に対応することによって、補償を行うことができる。]
[0066] 図2は、加熱セクション216の分割型電極216aの斜視図である。分割型電極216aは、3つのセグメント216ai、216aii、及び216aiiiから構成される。適切な電気的スイッチングによって、3つのセグメントの任意の組合せをいつでも選択的に有効にすることができる。電極216bは、電力供給の共通の帰還路である。] 図2
[0067] 図3は、3つの加熱セクション316、317、318を通る流体の流路302の概略図である。各加熱セクションは、3つのセグメントに分割される1つの電極セクションを含んでいる。] 図3
[0068] 米国特許第7,050,706号の教示は、本装置及びシステムの態様の制御動作に適用してよい。その教示内容は、ここに参照により組み込んだものとする。]
[0069] 本発明の分割型電極は、予熱タンクを含む流体加熱装置で使用してよく、そのタンク内で、流体は、所望の予熱温度まで加熱されて、タンクに保持される。分割型電極は、要求により流体がタンクから流れる流出路内で流体を加熱するのに使用される。これに関しては、本出願者による国際特許公開第WO 2008/116247号の内容を参照によってここに組み込んだものとする。]
[0070] 本発明の実施時に任意の適切な数の電極加熱セクションを使用できることが理解されよう。したがって、前述の実施形態は、送水路112を流れる水の加熱用に3つの加熱セクションを示しているが、送水路内の加熱セクションの数は流体加熱の個々の要件または応用詳細に従って増減させてよい。電極の数をたとえば6対に増やす場合、個々の各対を、本明細書の実施形態に関して説明したのと同じように電極電圧に対して個別に制御してよい。同様に、1つの電極が分割されるセグメントの数は、3とは異なってよい。たとえば、電極を、アクティブな領域を1:2:4:8の比率で有する4つのセグメントへ分割すると、マイクロプロセッサ制御システム141が選択できる15個の有効面積の値が得られる。]
[0071] 水の加熱に関しては、電極対を利用し、電流が水自体を通って流れるようにして、水自身の抵抗から熱を発生させることによって、本特許は、従来の電気抵抗素子の必要性を無くし、従って、素子スケーリングまたはファーリングに付随する問題を改善することが理解できよう。]
[0072] 本特許はさらに、家庭の給湯システム及び準沸騰水ディスペンサーに限定されるものではないが、これらを含む用途に適用してよいことが理解できよう。2つのこのような応用は家事の温水要求のためによく使用されるが、これらの用途に関して、本特許は、エネルギーと水の両方の節約を容易にすることができる。さらに、個々にアクティブなセグメントから構成される分割型電極の装備によって、流体の導電率が広く異なる場所にこのような装置を設置することが可能となり、装置の物理的構成に対して面倒で費用のかかる変更を必要とすることなく、マイクロプロセッサ制御システム141が装置動作を、直面する特定の導電率に適合させることができることを理解できよう。さらに、本システム原理は、容易な製造、使用場所への容易な設置、そして美感を満みたすことが可能で、市場で確立された快適要素を提供する。このような応用に於ける動作態様のより詳細な説明に於いて、まず給湯システムを考える。]
[0073] 本発明の一実施形態による給湯システムは、家庭生活環境に於ける1つ又は複数の台所、バスルーム及び洗濯室に、事前設定可能な又は固定の温度で温水を供給する、貫流型の瞬間オンデマンドの給湯システムを提供する。出力温度は、よくある給水悪条件にも関わらず、正確に制御され安定に保たれる。このタイプの用途に対する電力要件は、通常3.0kW〜33kWであり、単相または多相のいずれかの交流電源を必要とする。電源要件は、応用の特異性に応じて変わり得る。システムは、ユーザに対して温水を、通常0.5リットル毎分と15リットル毎分の間の様々な流量で供給するように設計されている。再びこれは、特定の応用に依存する。出力水温は、2℃から60℃の間に固定又は設定可能にしてよく、これは又、用途と家庭の基準に依存する。温度増分性能は、公称10リットル毎分で50℃であるが、しかし又用途に依存する。]
[0074] ここで、本発明の別の実施形態による沸騰水ディスペンサーに戻る。本発明のこの実施形態における沸騰水ディスペンサーは、最高98℃までの固定の出力温度で温水を供給するように設計された、貫流型の瞬間沸騰水ディスペンサーを提供する。この装置は、殆どの場合、キッチンタイプの環境の使用場所に設置される。出力温度は、よくある給水悪条件にも関わらず、正確に制御され安定に保たれる。このタイプの用途に対する電力要件は、通常1.2kW〜6kWである。このディスペンサーの流量は固定である。これは、公称では、0.5リットル毎分または1.2リットル毎分のいずれかの流量に固定されるが、しかし、これも用途に依存する。電力要件は、用途要件に依存する。]
[0075] さて、本発明の更なる実施形態による貫流型の沸騰水ディスペンサーに戻る。このようなシステムが、沸騰水を、貯蔵または予熱することなく、0.5リットル毎分と1.2リットル毎分の間で瞬間的に連続して供給することが必要な場合、通常、電力6.6kWが必要あり、釣り合った電源供給回路の設置が必要となる。本実施形態は、準沸騰水を、必要な期間、中断することなく事実上連続して供給することができる。一日当り2Wという非常に低い待機損失が認められる。以前は、瞬間的にオンデマンドで沸騰水を連続して供給することは、必然的に2.0リットル毎分より大きい流量となる高ライン圧力のために、利用可能で競争力のある瞬間給湯システム技術では、対応することはできなかった。沸騰水ディスペンサーに対して、1.2リットル毎分よりはるかに多い流量を使用することは、実際的ではない。]
[0076] 本発明の別の実施形態では、2ステージの沸騰水ディスペンサーが提供される。通常の単相電源出力が使用される場合、電力用件は、標準の家庭コンセントで対応できる1.8kW〜2.5kWに維持してよく、追加または専用の電源回路を必要としない。この実施形態では、2ステージの沸騰水ディスペンサーシステムを必要とし、システムは、動的な貫流構成要素のみならず水の貯蔵構成要素を含む。この点に関して、水は、公称1.8リットル〜2.0リットルの水を保持するように設計された貯蔵システムに於いて先ず、65℃まで加熱される。65℃まで加熱されと、沸騰水ディスペンサーは、使用可能となり、オンされた時点で、65℃の水は、動的セクションを経由して送水口に供給される。この動的セクタは、オンデマンドで、0.8リットル毎分〜1.2リットル毎分で流れる水を95℃の出力温度までさらに30℃だけ加熱する。]
[0077] この技術分野の当業者にとっては、特定の実施形態で説明されている特許に対して、広範に請求されている本特許の範囲から逸脱することなく、多くの変形及び/又は変更を加えることができることが理解されよう。従って、本実施形態は、あらゆる点に関して、例示的であって、限定するものではない。]
权利要求:

請求項1
流体を加熱する方法であって、本方法は、入口から出口までの流路に沿って前記流体を通過させるステップであって、前記流路は、第1の加熱セクションを通過する流体が続いて第2の加熱セクションを通過するように前記流路に沿って配置された、少なくとも前記第1および第2の加熱セクションを含み、各加熱セクションは少なくとも1対の電極を含み、これらの電極間では、電流が前記流体を介して流され、前記流路に沿った流体通過の間に前記流体を抵抗加熱し、そして、前記加熱セクションのうちの少なくとも1つは少なくとも1つの分割型電極を含み、前記分割型電極は、複数の電気的に分離可能なセグメントを含み、その結果、前記セグメントを選択的に有効にすることによって、分割型電極の有効なアクティブ領域が、前記分割型電極に電圧が印加されると流れる電流が前記有効なアクティブ領域によって決まるように、制御可能となる、前記流体を通過させるステップと、前記入口で流体の導電率を測定するステップと、前記流体温度を第1の所望の量だけ上げるために、前記第1の加熱セクションによって前記流体に供給されるべき必要な電圧と電流を、測定される流体の導電率から求めるステップと、前記第1の加熱セクションの動作の結果として生じる変化した流体の導電率を測定するステップと、前記流体温度を第2の所望の量だけ上げるために、前記第2の加熱セクションによって前記流体に供給されるべき必要な電圧と電流を、前記変化した流体導電率から求めるステップと、前記分割型電極によって所望の電流と電圧が供給されるように前記分割型電極のセグメントを有効にするステップと、を含む方法。
請求項2
流体の導電率の変化は、流入する流体の導電率の測定値に応じて実質的に絶えず対応される、請求項1に記載の方法。
請求項3
流体の導電率が、1つ又は複数の加熱セクションの1つ又は複数の電極の両端に電圧を印加すると流れる電流を参照することによって、求められる、請求項1または2に記載の方法。
請求項4
前記測定された導電率の値を使用して、前記システムが動作する前に、先ず電極セグメントの確定した相応の組合せを選択し、流体導電率の変化によってピーク電流が定格値を超過するのを防止することを更に含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
請求項5
前記測定された流体の導電率が、許容可能な流体導電率の所定の範囲外の場合、前記電極を無効にすることを更に含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
請求項6
流体の流量を測定し、様々な流量の下で、適切な電流、電圧、及び電極セグメントの有効化の決定を支援することを更に含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
請求項7
前記出口で流体温度を測定し、流体加熱のフィードバック制御を可能とすることを更に含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
請求項8
前記第1および第2の加熱セクションの間で前記流体の温度を測定し、前記測定された温度とそれぞれの加熱セクションにおける所望の流体温度上昇とに従って前記第1および第2の加熱セクションに対する電力を制御することを更に含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
請求項9
前記流体の流路が3つ以上の加熱セクションを含み、各セクションは入口と出口を有し、前記セクションは直列に接続され、前記方法が、先ず前記測定された流入する水の導電率に従って電極セグメントを選択し、そして、各セクションの測定された入口及び出口温度と各セクションに対する所定の所望の温度差とに従って各セクションの電極対に対する電力を制御する制御手段を更に含む、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
請求項10
流体を加熱する装置であって、本装置は、入口から出口への流体の流路と、第1の加熱セクションを通過する前記流体が続いて第2の加熱セクションを通過するように前記流路に沿って配置された少なくとも前記第1および前記第2の加熱セクションであって、各加熱セクションは少なくとも1対の電極を含み、これらの電極間では電流が前記流体を介して流され、前記流路に沿った流体通過の間に前記流体を抵抗加熱し、そして、前記加熱セクションのうちの少なくとも1つが少なくとも1つの分割型電極を含み、前記分割型電極は、複数の電気的に分離可能なセグメントを含み、その結果、前記セグメントを選択的に有効にすることによって、分割型電極の有効なアクティブ領域が、分割型電極に電圧が印加されると流れる電流が前記有効なアクティブ領域によって決まるように、制御可能となる、前記少なくとも第1および第2の加熱セクションと、入口で流体の導電率を測定するための導電率センサーと、前記流体温度を第1の所望の量だけ上げるために、前記第1の加熱セクションによって前記流体に供給されるべき必要な電圧と電流を、測定される流体導電率から求め、前記第1の加熱セクションの動作の結果として生じる変化した流体導電率を測定し、前記流体温度を第2の所望の量だけ上げるために、前記第2の加熱セクションによって前記流体に供給されるべき必要な電圧と電流を、前記変化した流体導電率から求め、そして、前記分割型電極によって所望の電流と電圧が供給されるように前記分割型電極のセグメントを有効にするコントローラと、を含む装置。
請求項11
各加熱セクションが分割型電極を含む、請求項10に記載の装置。
請求項12
各分割型電極が様々なサイズのセグメントに分けられ、所望の有効面積の選択の正確度が向上するようにセグメントの組合せを選択することができる、請求項10または11に記載の装置。
請求項13
前記分割型電極が、1:2:...:2(n-1)の比率で相対有効面積を有するn個のセグメントに分けられる、請求項12に記載の装置。
請求項14
前記分割型電極の各電極セグメントは流体の流れの方向にほぼ垂直に延在し、ほぼ流体の流路全体に亘る流体が抵抗加熱される、請求項11から13のいずれか1項に記載の装置。
請求項15
流体の流量を測定し、様々な流量の下で適切な電流、電圧、及び電極セグメントの有効化の決定を支援する流量測定手段を更に含む、請求項10から14のいずれか1項に記載の装置。
請求項16
前記出口で流体温度を測定し、流体加熱のフィードバック制御を可能とする出口流体温度測定手段を更に含む、請求項10から15のいずれか1項に記載の装置。
請求項17
前記第1および第2加熱セクションの間で前記流体の温度を測定し、前記測定された温度とそれぞれの加熱セクションの所望の流体温度上昇とに従って、前記第1および第1の加熱セクションに対する電力を制御する流体温度測定手段を更に含む、請求項10から16のいずれか1項に記載の装置。
請求項18
前記流体の流路が、3つ以上の加熱セクションを含み、各セクションは入口と出口を有し、前記セクションが直列に接続されている、請求項10から17のいずれか1項に記載の装置。
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